〜スルスル知識が頭に入る勉強法〜
いよいよ冬の到来。昨日初めて貼るホッカイロを使ってしまいましたー
多趣味でアグレッシブなワーママ、かのこです。
このたび、2020年行政書士試験で合格しました!
本日は、超重要!「スルスル頭に知識が入るかのこ流記憶法」を解説していきます。
独学に自信がない方!法律を暗記科目だと勘違いしてる方!必見です!!
10秒でわかる記事の内容
その法律の”対象” “目的” “意義”を掴む
法律は、何かを守るために作られています。
秩序だったり、弱者だったり、国だったり。
まず、法律の”対象” “目的” “意義”を掴むことが重要です。
いわば、この法律が作られなければならなかった背景を想像するのです。
行政不服審査法から一例
例えば、行政法の科目の中の出題範囲の一つ「行政不服審査法」
この法律の対象や、目的、意義は、1条を読むとわかります。
行政不服審査法の目的は、「行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度を定めることにより、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保すること」にある(1条)
六法全書 行政不服審査法 第1条
ここで掴むことは二つです。
①国民に向けたメッセージ
②行政に向けたメッセージ
理解を深めるために、自分のわかりやすい言葉に置き換えてしまいましょう!
①国民に向けたメッセージ
「許可を取消します!」「営業停止しなさい!」
といった国や都道府県などからの一方的な内容に対して、簡単な手続で国民に
「不当だ!」「違法だ!」
と不服を訴える権利と機会を与える
これが行政不服審査法の基本的な国民への救済のメッセージと思ってください。
②行政に向けたメッセージ
行政不服審査法1条には、さらに「行政の適正な運営を確保すること」とありますね。
つまり、
変なことしたら国民は不服申立てできるからね?行政は権力を盾に不当、違法なことせずに、適正な運営にあたってくださいよ。
と、行政に向けてもメッセージを送っているわけです。
つまり、行政不服審査法は、救済法であることはもちろん、ある意味行政に向けての抑止法でもあること(念押しくらいな意味合いの方がいいかな)をしっかりと掴んでおきます。
それが、行政不服審査法を覚える「道具」となります。
たくさんの情報から「基礎」を掘り出す
まずテキストを一読します。その時に、先程手に入れた道具を使って、なるべく「基礎」だけを取り出しています。
国民を救済し、行政を念押しするためにどんなことが柱となっているのか見つけ出すわけです。
コツは、丸暗記して覚えないと答えを導き出せないかどうか見極めることです。
丸暗記が必要なのは単語の意味
例えば、単語の意味。これは覚えなければなりません。
いくつか具体例をあげましょう。
行政の処分
行政の処分と聞いてどんなものを想像しますか?
勉強する前だと、なんとなく悪い意味に感じますが、わかりやすく言い換えると、ある事例や申請、権利に対して行政が出す判断や結論のことを言います。
なので、
飲食店を出したい!
という申請に対して
いいですよ!
と認めてもらった時も「許可処分」と”処分”の用語を用います。
審査請求
行政から受けた処分が
「不当だな。違法なんじゃないか」
と思ったときに、その処分が正当なのか不当なのか、適法なのか違法なのか、審査庁という立場の行政に調べて判断してもらうことを審査請求と言います。
あくまでも、行政が調べて判断をするので、裁判とは別のものです。不服があるのに裁判しか手がなければ、国民の救済を求める術はハードルが高く、困難で、お金もかかってしまいます。そのため、簡易迅速な審査請求という方法ができたのです。
以上のことのように用語の意味などはきちんと理解して記憶に入れなければなりません。
しかし、そこからさらにプラスする知識は半分以上しっかり記憶をしなくても判断ができるものもたくさんあります。
道具を使って判断できる一例
例えば、審査請求は書面で行うものです。これはわざわざ覚えなくても「簡易、迅速」が頭に入っていれば導き出せますよね。
では、もし、口頭で意見をいいたい!と審査請求している請求人が申立てしたら行政庁はどうすべきでしょうか?
行政不服審査法では、1条を読む限り、国民と行政を天秤にかけたら国民の権利の方が優先されるはずです。となれば、特別な事情がない限り、直接行動で意見を言いたい!という国民の申し立ては原則認めなければならないと思いませんか?このように、自然と判断できますよね。
このように、たくさんある情報から、本当に覚えなければならない情報を掘り起こすのです。そうすれば、記憶しなければならない事柄がグッと減ります。
細かい知識は後回し
こんなに覚えなければいけないのー?!というくらい細かい知識が必要になるのが行政書士試験です。特に行政法は非常に細かく、知識が曖昧だとすぐに騙されます。
ただ、全体を掴む前に細かい知識も頭に入れようとすると混乱してしまいます。
なので、細かい知識は後回しにします。
細かい知識を後回しにする一例
行政法の中には法的義務と努力義務という言葉が度々でてきます。
行政手続法をはじめ複数の法律で登場しますが、最初に読むときは何が法的義務で何が努力義務なのかまでは意識しなくていいです。
頭に入れるのは「絶対に守らなければならない法的義務と、守るように努めなければならない努力義務」この点です。
繰り返すことで記憶に定着するとよく言われますが、繰り返す情報量が多いと、繰り返す頻度が減り、結果として記憶しにくくなります。
人間が一度に覚えられる知識には限度があります。
まず最初は家の基礎部分だけを掘り起こし、その部分を記憶します。
なぜそうなのか、作った人の立場で考える
法律のありがたいところは、作ったのが日本人で、それもそこまで古いものはないという点です。
例えば、数学の方程式を覚えるのは本当の暗記です。しかし、法律の場合、キーワードを覚えればあとはなんとなく自分の常識でするする頭に入っていきます。もちろん、一字一句覚えなければならないのなら暗記も必要ですが、そういった問題はほぼ出ません。過去に、条文そのものを答えさせる記述問題が出たことがありますが、異例中の異例でしょう。
数学の方程式は歴代の数学者たちが考え出したもので、忘れてしまったからといって、数学者の立場になって考えても正しい答えは出てこないでしょう。
その一方で法律は自分たちの生活に身近で、作った人の立場になって考えることで、その法律の目的、意義がわかっていれば正解を導き出せる可能性があります。自分の常識と結びつけて覚えた記憶は忘れにくいです。テキストを読みながら、作った人の狙いを意識して記憶していくのです!
その法律が何を是正して何を守るために作られたのか、なるべく早くそれを掴むことがポイントなのです!
しかも、想像でも良いです。本当にその法律の背景を調べなくても、自分が正しい知識を記憶するために、こう言うことだろうと想像して辻褄が合って覚えやすいなら、その背景が間違っていてもとりあえずは良いのです。
どうせ、実務でやるようになったら、本当のことはわかるようになるでしょうから。
記憶しやすくするためには、バラバラのパーツを紐を通してカテゴリでまとめてしまうことが重要です。かといって、本来通す正しい紐をいちいち用意するのは時間がかかってしまいます。ですから、とりあえずそれっぽい紐を自ら用意して、バラバラのパーツをまとめてしまっても、行政書士の試験なら合格できます!(司法試験のように論文を書かなければならないとなってくると、この手は使えませんが……)
さあ、今回は盛りだくさんでしたね。
まず、法律は暗記では無い!理解して、知識を繋げて定着させる、スルスル頭に入るかのこ流記憶法をぜひトライしてみてください!!
わかりにくいところがあれば、そこを詳しく解説しますので、コメント欄に書いてくださいねー!
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